十万石饅頭のCMを英訳してみよう
埼玉県のローカルTV局であるテレビ埼玉(通称テレ玉)を視聴しているとよく「うまい、うますぎる」というナレーションを耳にする。一部地域の埼玉県民にはおなじみの、埼玉銘菓十万石饅頭のCMだ。僕が小学生の頃から流されていたはずなので、少なくとも25年以上昔からあるのだろう。
十万石饅頭のCMのナレーション全文を書き起こすと「風が語りかけます。うまい、うますぎる。十万石饅頭。埼玉銘菓、十万石饅頭」となる。先頭から順に訳してみよう。
まず「風が語りかけます」だ。風はwindだが、あんまり強風では困るのでbreezeにしてみよう。語るはtellでよさそうだ。つなげてみよう。“Breeze tells you”「ず」の音がかぶってて発音しづらいけど気にせず次いこう。
「うまい、うますぎる」ここが一番大事なところだ。英語でおいしいといえばdeliciousだが、いかにも堅苦しい。ここはyummyを使いたい。いい年した大人があまりのうまさに興奮して「うますぎる!」と唸る、そんなシチュエーションを “Yummy, yum yum!” という繰り返しで表現しようじゃないか。うん、乗ってきたぞ。
「十万石饅頭」は固有名詞なので字面通り英訳するのは間違いなんだけど、漢字のままにしておくわけにもいかないので無理矢理英語に置き換えてみよう。十万は “a hundred thousand” だが、石…?これは石高、つまり体積(容量)の単位なので、英語圏の単位に変換しよう。一石は重さにすると約31キログラムらしいので、十万石はその十万倍だから約3,100,000キログラム。つまり十万石の英語表現は “three millions and one hundred thousand kilogram” となる。饅頭はmanjuまたはmanjuuで辞書に載っているのでそのまま使おう。全部つなげると “three millions and one hundred thousand kilogram manju” うん、なんのことかさっぱり意味が分からない。ナンセンスで、いかにもダミー文章らしいじゃないですか、ねぇ?いや、苦しいのはわかってますよ…。
いよいよ最後のセンテンスだ。銘菓を辞書で引くと、「すぐれた:a confection of high quality」「有名な:a confection from a famous [prestigious] shop」 などとある。confectionでお菓子の意味なので、適当な形容詞をつければよさそうだが、せっかくなのでなるべく大げさにしたい。“Great confection of Saitama” はどうだろう。いい感じだ。有終の美という趣がある。いや知らんけど。
さあ、すべての文をつなげてみよう!
“Breeze tells you, Yummy, yum yum! three millions and one hundred thousand kilogram manju. Great confection of ‘Saitama’, three millions and one hundred thousand kilogram manju.”
埼玉出身の皆様におかれましては、ぜひあのナレーションのリズムにのせて脳内でご斉唱ください。後半ワード数が多すぎて若干ろれつが回らなくなるが、どうにか収まったんじゃないだろうか?
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